脳卒中とは、脳が原因で卒(突然)中(あたる、たおれる)という病気です。
最近は血管が原因であることが分かっていますので、脳血管障害といいます。
この障害は、2種類に分かれます。すなわち血管がつまる(梗塞)か切れる(出血)
かです。
脳 梗 塞
脳に分布する血管は前と後ろ、左右と合計4本です。前は顎の下のところで
ドキンドキンといってる総頚動脈で、脳の手前で内頚動脈と脳の外へ行く外頚動脈
に分かれます。動脈硬化がきつくなってくると、ときどき意識がおかしくなったり、
言葉が出なくなったりして、またなおったりします。これを一過性脳虚血発作(TIA)
といいます。なおらなくなると脳梗塞といいます。またしばしば最初からなおらない
梗塞になることも多いです。詳しく話を聞いてみるとTIAがあったことにきずかれる
事がほとんどです。
後ろの血管は、頚椎の中をのぼって脳の後ろ1/3を還流している椎骨―脳底
動脈といいます。この動脈は椎骨が老化変形して、そこで圧迫されることもあります。
もちろん動脈硬化もよくあります。この血管は、後大脳動脈となって終わりますが
小脳、橋、延髄など古い、生命維持に重要なところを還流していますので、つまる
とめまい、立てない、呼吸が出来ないなどの重要な症状を発現します。
原 因 脳梗塞の原因は2つに別れます。
①梗塞 老化して、コレステロールが血管の壁に溜まりその場でつまるものです。
朝なかなか起きてこないので,見に行ったら息をしていなかったというのがこれです。
②栓塞 どこかに出来た血栓が転がってきて、狭い場所につまったというものです。
栓子が出来る場所は、総頚動脈のことが多く、つまるのは中大脳動脈が最も多い
でしょう。中には心臓の中で出来て中大脳動脈につまるものもあって、これは、
心房細動といって、心臓の一部が、チリチリと非律動的に収縮して血球の集まりが
出来てしまい、あるとき流れ出てきて、狭い血管につまるものです。病気の始まりは、
急で、重症のことが多いです。長島監督のがこれだと新聞に出ていました。
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